AIに頼んだら「それ、計算できません」と言われた話——MCPで解決するAIの苦手な処理

はじめに

最近、AIを使って業務効率化を試みる方が増えています。
エンジニアだけでなく、営業・企画・総務など、さまざまな職種でClaudeやChatGPTが使われるようになってきました。

しかしこんな経験はないでしょうか。

  • 「今日から5営業日後って何日?」と聞いたら普通の5日後を答えた
  • 「100ドルって今いくら?」と聞いたら古いレートで答えた
  • 「このURLにアクセスして確認して」と頼んだらできなかった

AIは文章を作ったり、アイデアを出したりするのは得意です。
でも 「正確な計算」「リアルタイムの情報」「外部へのアクセス」 は、実は苦手です。

この記事では、その苦手な処理をMCPで補う方法と、私が作った Thousand API を紹介します。


AIが苦手な3つのこと

1. 正確な計算

「2026年6月10日の5営業日後は?」

これをAIに聞くと、「2026年6月17日です」と答えることがあります。
でも実際には途中に祝日が入っていたり、土日をまたいだりすると答えがズレます。

推論で処理するため、「たいていは合っている」けど「必ず合っている」とは言えない。
業務で使うとき、「たいていは合っている」では困ることがあります。

2. リアルタイムの情報

為替レート、株価、IPアドレスの所在地——こういった「今の情報」はAIの学習データには含まれていません。
古い情報で答えてしまうか、「わかりません」と言うかのどちらかです。

3. 外部へのアクセス・副作用

「このURLのOGP情報を取得して」「QRコードを作って」
といった、何かを実際に取得・生成する処理は、テキスト生成だけのAIには原理的にできません。


MCP(Model Context Protocol)で解決する

MCP(Model Context Protocol)は、AIエージェントが外部のツールを呼び出すための仕組みです。
設定ファイルに追加するだけで、Claude DesctopやCursorが自動的にツールを使ってくれます。

{
  "mcpServers": {
    "thousand-api": {
      "url": "https://mcp.thousand-api.com/mcp",
      "headers": {
        "x-api-key": "YOUR_API_KEY"
      }
    }
  }
}

設定はこれだけです。あとはAIが勝手に判断して必要なときにツールを呼びます。


実際の使用例

例1:営業日計算(営業職・バックオフィス向け)

「今日から3営業日後の日付を教えて」

MCPなしのAIは推論で答えます。祝日を見落とすこともあります。
MCPありのAIは add_business_days ツールを呼び出し、祝日データをもとに正確な日付を返します。

// ツール呼び出し
{
  "name": "add_business_days",
  "arguments": {
    "country": "JP",
    "from": "2026-06-02",
    "days": 3
  }
}

// レスポンス
{
  "from": "2026-06-02",
  "days": 3,
  "result": "2026-06-05"
}

見積書の有効期限、支払い期日、納品予定日——「〇営業日後」が必要な場面は多いはずです。

例2:為替レート換算(営業・経理向け)

「1万ドルは今いくら?」

{
  "name": "get_exchange_rate",
  "arguments": {
    "from": "USD",
    "to": "JPY",
    "amount": 10000
  }
}

リアルタイムのレートで計算して返ってきます。
見積書や請求書の作成時に、その場で確認できます。

例3:URLのメタ情報取得(マーケティング・広報向け)

「このURLのタイトルとOGP画像のURLを教えて」

SNSで紹介したい記事や商品ページのOGP情報を、URLを貼るだけで取得できます。
資料作成や投稿文作成の手間が減ります。

例4:Cron式の確認(エンジニア向け)

0 9 * * 1-5 のCronは次いつ動く?」

{
  "expression": "0 9 * * 1-5",
  "timezone": "Asia/Tokyo",
  "next": [
    "2026-06-03T00:00:00.000Z",
    "2026-06-04T00:00:00.000Z",
    "2026-06-05T00:00:00.000Z"
  ]
}

Cronの読み方を覚えなくても、次回実行日時が確認できます。


現在使えるツール(30種類以上)

リリースから約2週間で、ツールが30種類以上に増えました。

カテゴリツール例
カレンダー・日付祝日取得・営業日計算・タイムゾーン変換・Cron解析
データ・外部情報為替レート・IPジオロケーション・URLメタ情報
変換・フォーマットMarkdown→HTML・単位変換・CSV/YAML変換・カラーパレット
テキスト処理文字数統計・正規表現テスト・文字列ケース変換・日本語変換
セキュリティハッシュ生成・JWT デコード・ランダム文字列生成
ネットワークURL解決・URLヘルスチェック・DNS参照・フォーマット検証
データ処理JSON検証・JSONクエリ・QRコード生成・距離計算

無料で使い始められます

プラン月間リクエスト価格
Free1,000回無料
Starter10,000回¥480/月
Pro100,000回¥1,980/月

無料プランでも全ツールが使えます。
まずは登録してみてください。

https://www.thousand-api.com/

まとめ

  • AIは文章生成・推論は得意だが、正確な計算・リアルタイム情報・外部アクセスは苦手
  • MCPを使うと、AIが必要なときに自動でツールを呼び出して補完してくれる
  • Thousand APIは設定1つで30種類以上のツールが使えるMCPサーバー
  • 無料から使える

エンジニアだけでなく、営業・企画・バックオフィスの方にも、ぜひ試してもらえると嬉しいです。